この記事でわかること
- 保険や投資の「何を選ぶか」の前に考えるべきことがわかる
- お金の使い方は「どう生きたいか」で変わる、という視点が手に入る
- 「生き方なんて決まっていない」という人でも大丈夫な理由がわかる
「保険はどれがいいですか?」と聞かれて
僕はここ数年、身近な先生方からお金の相談を受けることが何度かありました。
内容はさまざまです。保険はどうしたらいいか。教育資金のために投資をすべきか。格安SIMやネット銀行は本当にいいのか。住宅ローンのこと、育休中のお金のこと、ふるさと納税のこと——。

聞かれたことには、僕の知っている範囲で、一番いいと思う選択肢をお伝えしてきました。固定費が下がると家計は目に見えて楽になるので、具体的な話もたくさんしました。
でも、相談に乗りながら、いつも心の中で思っていたことがあります。
保険も、投資も、格安SIMも——全部「道具」の話なんです。
道具は、何のために使うかが決まって、初めて選べます。そして「何のために」にあたるものは、その人がどう生きたいかです。
お金は、人生の道具でしかない
たとえば、同じ「貯蓄率を上げたい」でも——
- 仕事を早く辞めて自由になりたい人なら、家計をしっかり絞って投資に回す形になるでしょう
- 日々のおいしい食事や家族との外食に幸せを感じる人なら、貯蓄率を追うより、そこにお金を使うほうが正解です
- 年に数回の家族旅行が生きがいなら、「どこに行くにはいくら必要か」から逆算して毎月積み立てる形になります
- 老後は夫婦でゆっくり温泉のある街で暮らしたい、というなら、長い時間をかけてお金を育てる設計になります

どれも正解です。生き方が違えば、お金の正解も違う。 だから「保険はどれがいいですか?」への本当の答えは、「あなたはどう生きたいですか?」から始まるのだと、僕は思っています。
でも、その問いに答えられる人は、ほとんどいません
相談の中で、僕は遠回しにこの話をしてきました。でも正直に言うと、ピンと来る方はほとんどいませんでした。
考えてみれば当然です。「自分はどう生きたいんだろう」と腰を据えて向き合った経験のある人は、ほとんどいないのです。かつての僕もそうでした。毎日の仕事に追われていたら、そんな問いを考える余白はどこにもありません。
だから、これを読んで「自分も答えられない……」と思った方に、はっきりお伝えしたいことがあります。
答えられなくて、大丈夫です。
生き方とお金は、同時並行で考えていい
「まず生き方を決めてから、お金の計画を立てましょう」——正論ですが、それではなかなか始められません。
僕が相談に乗ってきて思うのは、順番は逆でもいい、むしろ同時並行でいいということです。
老後資金っていくらいるんだろう、と調べ始める。すると自然に「そもそも老後、何がしたいんだっけ」と考えることになります。旅行にたくさん行きたいのか。孫の近くに住みたいのか。子どもの留学を応援したいのか。——お金と向き合うことは、そのまま自分と向き合うことにつながっていくのです。
保険を見直そうとすれば「何を守りたいのか」を考えることになり、教育資金を考えれば「子どもにどんな選択肢を残したいか」を考えることになります。お金は、いちばん取っつきやすい「自分との対話の入り口」なのかもしれません。
だから、焦らなくて大丈夫です。相談に乗った方々も、すぐに大きく行動できた人はいません。貯蓄型保険のように「今やめると損をする気がして動けない」ものもあります。それでいいのです。少しずつ学び、小さく試し、「これなら大丈夫」と思えたところから動く。その積み重ねの中で、生き方の輪郭も、お金の形も、だんだんはっきりしてきます。

僕自身の答え
問いを渡すだけでは不公平なので、僕自身の「どう生きたいか」も書いておきます。
僕が大事にしたいのは、余白のある暮らし。家族との時間と、健康。学び続けて成長すること。そして、自分の経験や強みを生かして、誰かの人生が少し良くなる手伝いをすること——このブログも、その一つです。
その生き方から逆算すると、僕にとってのお金の目標は「経済的な自立」になりました。よくFIRE(経済的自立と早期リタイア)という言葉を聞きますが、僕が欲しいのは前半だけです。早期リタイアがしたいわけではありません。
経済的な自立があると、何が変わるか。
- お金の不安そのものが減ります
- 「この働き方は違う」と思ったとき、働き方を選び直す自由が持てます
- 本当にやりたいことが見つかったとき、お金を理由に諦めなくてよくなります
- 家族に万が一のことがあったとき、お金で家族を守れます
つまり僕にとってお金は、「自由」と「家族」と「貢献」のための道具です。だから生活の満足度を下げてまで貯めることはしませんし、家族との時間を削ってまで増やすこともしません。道具が目的を追い越さないように、と思っています。
まとめ:何を買うかの前に、どう生きたいか
お金の情報は世の中にあふれています。保険の比較、投資の始め方、節約術——どれも大事です。実際、選択を一つ変えるだけで、長い目で見れば数百万円の違いが生まれることもあります。だからお金のことは、ないがしろにせず、しっかり学ぶ価値があります。
でも、その全部の手前に、一つだけ問いを置いてみてほしいのです。
「自分は、どう生きたいんだろう?」
すぐに答えは出なくていい。お金と向き合いながら、少しずつ考えていけばいい。その問いを持っているだけで、保険も、投資も、節約も、「誰かの正解」ではなく「自分の正解」を選べるようになっていきます。
保険や投資で迷っている先生方。その前に少しだけ、「どう生きたいか」を考えてみませんか?

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