お金の不安を感じ始めた先生方、まず家計を「見える化」してみませんか?

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この記事でわかること

  • お金の不安の正体が「見えないこと」だと気づける
  • 家計の「見える化」で何が変わるのか、実体験ベースでわかる
  • 手間をほぼかけずに家計簿を自動化する、具体的な方法がわかる

「お金の心配はしていない」——本当にそうでしょうか

先生方の中には、お金についてあまり考えたことがない、という方も多いのではないでしょうか。

公務員として安定した給与とボーナスがあり、保障も手厚い。定年まで勤めれば退職金も入る。普通に働いていれば、普通にお金はある——。

実は、かつての僕がまさにそうでした。

一方で、こんなこともあります。僕はここ数年、身近な先生方からお金の相談を受けることが何度かありました。皆さんに共通していたのは、「不安はあるけれど、忙しくて向き合えていない。職場にお金の話をできる雰囲気も、相談できる相手もいない」ということでした。

お金の不安は、先生方の心の中に、静かに、でも確かにあるのだと思います。この記事では、かつて何も考えていなかった僕が、家計と向き合えるようになった話をお伝えします。

以前の僕:家計管理どころではなかった

7年ほど前までの僕は、お金のことをほとんど気にせず生きていました。「退職金が2,000万円くらい入るだろうから、まあ大丈夫だろう」。その程度の見通しで、家計管理は一切していませんでした。

でも正直に言うと、理由はもう一つありました。家計と向き合う時間も、考える余裕もなかったのです。

当時は月160時間を超える残業。夜10時にようやく開いているお店で外食し、朝はコンビニでパンとコーヒーを買って出勤する毎日。休日も仕事で、どこかに出かけることもない。忙しすぎてお金を使う機会が少なかったので、通帳を見れば、お金は自然と少しずつ積み上がっていました。貯蓄型の保険にも入っていたので、「将来もなんとかなる」と思っていました。

夜、疲れた様子でとぼとぼと帰宅する男性教員

今振り返るとわかります。あれは不安がなかったのではなく、不安と向き合う時間がなかっただけでした。

転機:余白ができて、初めてお金と向き合った

変わったきっかけは、結婚して子どもが生まれたこと。そして、世の中の動きが止まった時期に、強制的に「余白」ができたことです。

時間ができて、初めてお金のことを腰を据えて考えました。YouTubeや書籍で学び始めると、教育資金はいくらかかるのか、家を建てるとどうなるのか、老後資金はいくら必要なのか——知れば知るほど、それまで見えていなかった不安が、次々と出てきました。

そんな中で出会ったのが、この考え方です。

「まず、自分がどれだけお金を使っているかを知ることが大事」

見えると、何が変わるのか

毎月の生活費がわかると、収入との差——つまり黒字か赤字か——が見えます。それが土台になって、いろんなことが「選べる」ようになっていきました。

見えないお金と見えるお金の対比図

① 使い方のクセが見えて、削るものを選べる

家計を見えるようにすると、まず自分のお金の使い方の傾向がわかります。「こんな使い方をしていたのか」と気づくと、いらない支出や、もっと安い代わりの選択肢が自然と見えてきます。使っていないのにお金がかかっていたサブスクが見つかったこともありました。

大事なのは、これが我慢比べではないことです。無駄を削る一方で、本当に必要なもの、満足度の高いものにはお金を使う。息苦しくない範囲で、収入の中に支出が収まっていく。家計が「整っていく」感覚でした。

② ライフイベントの計画が立てられる

子どもの入学、引っ越し、車の買い替え、進学——人生には大きな出費のタイミングがいくつも来ます。今の家計がわかっていれば、「このイベントにはこれくらい必要だから、それまでにこう準備しよう」と、自分たちの数字をベースに計画が立てられます。

子どもが小さい時期は、時短勤務などで一時的に赤字になることもあると思います。でも家計が見えていれば、「今は赤字だけど、この時期を過ぎれば大丈夫」ということも見えてきます。見えない赤字は不安ですが、見えている赤字は計画の一部です。

③ 万が一の備えを「必要な分だけ」にできる

これは意外と知られていないことだと思うのですが——自分にいくら生命保険をかければいいかは、家計がわからないと計算できません

もし僕が亡くなったら、と考えます。僕の収入はなくなりますが、同時に僕の分の生活費も減ります。そのうえで、遺族年金などの公的な保障、これまでの貯蓄、妻の働き方の選択肢……といった手段を一つずつ検討していくと、「この状態なら、足りない分はこれくらい」という数字が見えてきます。

家計がわからないままだと、この計算ができません。すると「不安だから」と過剰に保険をかけて、安心感と引き換えに毎月の保険料が家計を圧迫する——ということが起こりがちです。見えると、必要な分だけ備えられます。

※遺族年金などの制度は条件によって内容が変わります。ここでは考え方の枠組みとしてお伝えしています。実際の備えを見直す際は、ご自身の状況に沿って公的機関の情報をご確認ください。

続けるほど、うまくなる

家計の見える化は、一度やって終わりではありませんでした。1年、2年、3年と続けるうちに、だんだんお金の使い方そのものがうまくなっていきました。

大手キャリアから格安SIMに変えたのもそうですし、「意外とコンビニで買っているな」と気づいて、スーパーでのまとめ買いに変えたのもそうです。毎年少しずつ見えてくるものがあり、少しずつ整っていく。

そうして収入の範囲内で暮らせる余裕が生まれ、残ったお金を貯金や投資に回せるようになると、経済的な不安が和らいでいく好循環に入っていきました。

そして、長い目で見て「これなら大丈夫」と思えるようになった今は、家族での旅行や、ずっと我慢していた少し高い買い物など、使いたいところに使うこともできるようになりました。見える化のゴールは節約ではなく、安心して使えるようになることなのだと思います。

具体的なやり方:家計簿は「自動化」がおすすめです

「家計簿をつけるなんて、時間がない」——わかります。かつての僕なら絶対に続きませんでした。レシートを全部取っておいて手書きで記録する方法は、労力がかかりすぎます。

なので僕のおすすめは、家計簿を自動化してしまうことです。

僕は「マネーフォワードME」という家計簿アプリを使っています。仕組みはシンプルです。

  1. 家族のクレジットカードと銀行口座をアプリに連携する
  2. 支払いは基本的にクレジットカードか口座引き落としに寄せる
  3. あとはアプリが明細を自動で取り込み、「何月何日に、何に、いくら使ったか」を時系列で並べ、月と年の集計まで出してくれる

僕がやることは、見るだけです。収入も口座に入るので自動で記録され、毎月・毎年の黒字か赤字か、貯蓄率が何%かまで自動でわかります。

正直、最初の設定は少し大変です。クレジットカードを使っていない方は契約から必要ですし、連携作業もあります。家族間で「何に使ったか見られるのは嫌だな」という気持ちの調整も、家庭によっては必要かもしれません(ここはご家族でよく相談してみてください)。

でも、その山を一度越えれば、あとは手間がほぼゼロで家計が見え続けます。家計簿につかう脳のリソースと時間がなくなり、他の大事なことに集中できる——これが自動化の一番の価値だと感じています。

なお、マネーフォワードMEには無料プランがあります。連携できる口座・カードの数に上限がある(執筆時点で合計4件まで)などの制限はありますが、「自動で家計が見える」という感覚を試すには十分です。まずは無料で始めてみて、続きそうだと感じたら有料プランを検討する、という順番で大丈夫です。プランの内容や料金は変わることがあるので、最新の詳細は公式サイトでご確認ください。

僕自身は有料プランを使っていますが、自動で家計簿がつき、支出を見直せて、将来の計画まで立てられることを考えれば、安い投資だと思っています。

まとめ:見えると、選べる

家計管理というと「節約」「我慢」を連想するかもしれません。でも僕の実感は違います。

家計管理とは、見えるようにすることです。見えると、選べるようになります。

削るものを選べる。使うところを選べる。備える額を選べる。将来の計画を選べる。——かつて「向き合う時間がない」まま漠然と過ごしていた頃には、どれも選べなかったものです。

見えると選べる4つのことの図

お金の不安を少しでも感じ始めた先生方。まずは家計を「見える化」するところから、始めてみませんか?

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